塗り替えたら、外壁の柄が消えてしまう。その悩みに応える塗料があります
窯業系サイディングの石目やレンガ調の表情。一色で塗りつぶすと、どうしてものっぺりした印象になりがちです。2色の組み合わせで奥行きのある模様をつくる多彩模様塗料「ネオフレッシュティアラ」の特徴と、向いている家・向いていない家、施工事例を、創業70年の塗装店がご紹介します。
新築のとき、展示場やカタログで選んだ外壁。石を積んだような凹凸や、レンガのような色の濃淡が気に入って決めた、という方も多いのではないでしょうか。ところが10年、15年とたって塗り替えの時期を迎えると、「普通に塗ると、この柄が一色になってしまう」と知って、迷われる方が少なくありません。
そうしたお悩みに応える方法の一つが、多彩模様塗料と呼ばれる塗料です。この記事では、その代表的な製品であるネオフレッシュティアラについて、どんな仕組みで模様をつくるのか、どんな家に向いているのか、選ぶときに気をつけたいことは何かを、施工する側の目線からていねいにご説明します。
一色の塗り替えで、外壁の表情が変わってしまう理由
窯業系サイディングの多くは、工場で何色かの塗料を重ねて、石目や木目、レンガ調といった柄をつくっています。凹んだ部分は濃い色、出っ張った部分は明るい色、というように色が塗り分けられていることで、光が当たったときに立体感が生まれているのです。
塗り替えでよく使われる一般的な塗料は、一色で外壁全体を覆う仕上がりになります。凹凸そのものは残りますが、色の塗り分けがなくなるため、どうしても平らで単調な印象になりやすいのです。「きれいにはなったけれど、新築のときの雰囲気とは違う」と感じるのは、この色の情報が消えてしまうためです。
柄を残す方法としては、色あせが軽いうちに透明な塗料で表面を守る「クリヤー塗装」もあります。ただ、すでに色あせやチョーキング(触ると白い粉が付く状態)が進んでいる場合は、クリヤー塗装では色を取り戻せません。そんなときに選択肢になるのが、多彩模様塗料です。
ネオフレッシュティアラとは|多彩模様をつくる仕組み
ネオフレッシュティアラは、建築用塗料メーカーの山本窯業化工が販売している、外壁用の多彩模様仕上塗材です。メーカーの製品資料によると、次のような特徴があります。
- 天然の鉱物である雲母(マイカ)のフレークを組み合わせ、奥行きのある色合いを出す
- ベースの色と模様の色、2色の組み合わせ(ツートーン)を選べる
- 標準色は淡い色から濃い色まで36色。和風・洋風どちらの建物にも合わせやすい
- 既存のサイディングの凹凸を生かしたまま、色を変えられる
- 窯業系サイディングのほか、モルタル、コンクリート、ALCパネルなどにも使える
仕組みをもう少し具体的に見てみましょう。下の図は、多彩模様仕上げの塗膜がどのように重なっているかを表したものです。
一色塗りでは「一つの色の膜」で外壁を覆いますが、多彩模様仕上げでは、ベースの色の上に、色の違う細かな粒やフレークが散りばめられた層が重なります。遠くから見ると落ち着いた一つの色に、近づくと複数の色が混ざり合った表情に見える。これが、多彩模様塗料ならではの仕上がりです。
2つのタイプと期待耐用年数
ネオフレッシュティアラには、使っている樹脂の違いで2つのタイプがあります。どちらも色の選択肢は同じで、違いは主に「どれくらい長く持たせたいか」にあります。
| タイプ | 樹脂 | メーカー公表の期待耐用年数 | 考え方 |
|---|---|---|---|
| シリコンタイプ | アクリルシリコン樹脂 | 10〜15年相当 | 費用と耐久性のバランスを重視したい方に |
| 有機無機複合タイプ | アクリル樹脂に無機成分を複合 | 20〜25年相当 | 次の塗り替えまでの間隔を長くしたい方に |
※山本窯業化工の製品資料(2026年10月時点)に基づく目安です。メーカー自身が「保証年数ではない」としており、実際の持ちは立地・日当たり・色・下地の状態によって変わります。
ここで一つお伝えしておきたいのは、外壁全体の持ちは、塗料の年数だけでは決まらないということです。サイディングの目地のシーリングや、雨どい・破風といった付帯部が先に傷めば、そこから手入れが必要になります。長く持つタイプを選ぶなら、目地や付帯部も同じくらいの年数を見込める材料で仕上げるなど、家全体で考えることが大切です。
向いている家・向いていない家
多彩模様塗料は、どんな家にも合う万能の塗料ではありません。私たちは、お住まいの状態を見たうえで、合わないと判断したときは正直にそうお伝えしています。
- 石目調・レンガ調など、柄のある窯業系サイディングの家
- 色あせが進み、クリヤー塗装では色が戻らない家
- 一色塗りの「のっぺり感」を避けたい方
- 新築時に近い、落ち着いた表情を取り戻したい方
- サイディングの反りや割れが多く、大きな補修が必要な家
- もともと柄のない、平らな外壁の家
- はっきりした単色のデザインにしたい方
- 費用をできるだけ抑えることを最優先にしたい方
また、メーカーの資料では、笠木や手すりの上面、パラペットといった、雨水が直接たまりやすい部位には使えないとされています。こうした部分や、雨どい・破風などの付帯部は、別の塗料で仕上げるのが一般的です。外壁全体と付帯部の色のつながりも含めて、仕上がりを考えておく必要があります。
費用の面では、多彩模様仕上げは一般的な一色塗りよりも材料や手間がかかるため、高めになる傾向があります。金額だけでくらべるのではなく、「この先10年以上、毎日目にする外壁の表情に、どれだけの価値を感じるか」という視点で考えていただくと、選びやすくなると思います。
仕上がりを左右する、施工の流れと注意点
多彩模様塗料は、同じ製品を使っても、施工する人の腕と段取りで仕上がりに差が出やすい塗料です。主な流れと、それぞれで大切にしていることをご紹介します。
- 点検と下地の確認サイディングの反りや割れ、目地のシーリングの状態を確かめます。多彩模様は下地の傷みを隠すものではないため、補修が必要な箇所は先に手当てします。
- 高圧洗浄と下地補修汚れやコケ、古い塗膜の粉を洗い流し、ひびや欠けを補修します。目地のシーリングもこの段階で打ち替えます。
- ベース色の下塗りメーカー指定の弾性のある下塗り材で、外壁全体の色を整えます。この色が、模様の「地の色」になります。
- 模様の層を仕上げる模様の層は吹き付けで仕上げるのが基本です。粒の散り方が均一になるよう、吹き付けの距離や速さを一定に保ちながら、面ごとにむらなく仕上げていきます。
- 付帯部の塗装と最終確認雨どいや破風などを別の塗料で仕上げ、模様のむらや塗り残しがないかを確かめます。
施工事例
ここでは、吉田塗装店でネオフレッシュティアラを使って塗り替えたお住まいをご紹介します。施工前と施工後の全体の写真に加えて、外壁を近くで撮った写真も載せていますので、外観の変化とあわせて、粒の散り方や色の重なりをご覧ください。写真だけでは伝わりにくい質感は、実際の色見本でご確認いただくこともできます。
施工前
施工後
施工後の外壁のアップ|地の色の上に、白・黒・赤茶・黄土の細かな粒が重なっています- 地域
- 豊川市市田町
- 建物
- 大和ハウスのお住まい
- 使用した塗料
- 山本窯業化工 ネオフレッシュティアラ 有機無機複合タイプ(色番号 NRM-409-B)
- あわせて行った工事
- シーリング工事、屋根カバー工事
レンガ調の柄が入ったサイディングだったため、一色で塗りつぶさず、柄の凹凸が生きる多彩模様仕上げで仕上げています。落ち着いたベージュの地の色に、白や黒、赤茶、黄土の細かな粒が散ることで、近くで見ると石のような奥行きが、離れて見ると上品でやわらかな印象になります。外壁の塗装にあわせて目地のシーリングを新しくし、屋根もカバー工事で一新したことで、外まわり全体をまとめて整えることができました。施工前のベージュ系の雰囲気は受け継ぎつつ、中央の帯を濃い茶色に、雨どいや軒まわりを白に切り替えたことで、外観全体にメリハリが生まれています。
このお住まいのように、外壁の塗り替えの時期は、目地のシーリングや屋根の傷みが重なって見つかることも少なくありません。足場を一度で済ませられるよう、外まわり全体の状態を確かめたうえで工事の範囲をご提案しています。下塗りから仕上げまでの各工程は写真に記録し、完了報告書としてお渡ししています。
色選びで後悔しないために
多彩模様塗料は、2色の組み合わせで表情が大きく変わります。小さな色見本だけで決めると、実際の外壁に塗ったときに「思ったより明るい」「模様が目立ちすぎる」と感じることがあります。色選びでは、次の点を意識してみてください。
- 色見本はできるだけ大きなものを、屋外の自然な光の下で見る
- 晴れの日と曇りの日、朝と夕方で見え方がどう変わるかを確かめる
- 屋根やサッシ、玄関ドアの色との相性を考える
- ご近所の家並みの中で、浮きすぎないかを想像してみる
- できれば、実際に施工したお住まいを外から見てみる
同じ色の組み合わせでも、既存のサイディングの柄の深さや形によって、仕上がりの印象は変わります。お住まいの外壁を実際に見たうえで、「この柄なら、この組み合わせがきれいに出ます」とご提案できるのは、現場を知る塗装店ならではの役割だと考えています。
「一軒、一軒が作品なんです。」
新築のときに選んだ外壁には、そのご家族の思いが込められています。塗り替えは、その思いを次の10年、20年へつなぐ仕事です。塗料の性能を誇張せず、そのお住まいに本当に合うかを見極めたうえで、柄の表情まで大切にした仕上がりを目指します。
- 昭和30年(1955年)創業から70年。豊川市を拠点に、施工実績は6,000棟以上
- 国家資格の一級塗装技能士が7名在籍
- 工事内容に応じて5〜10年(最長10年)の保証書を書面で発行
- AGC(旭硝子)ルミステージ、ガイナ(日進産業)の認定塗料を取り扱い
- ネオフレッシュティアラをはじめ、多彩模様・意匠性塗料の施工にも対応
- 下塗り・中塗り・上塗りと塗料缶を写真で記録した完了報告書をお渡し
- ドローンを使った屋根診断を無料で実施
外壁の柄を生かした塗り替え、まずは相談から
お住まいのサイディングが多彩模様に向いているか、どのタイプ・色が合うか。
外壁を拝見して、無料でご提案します。
株式会社吉田塗装店 愛知県豊川市光明町1丁目6-1(マチニワとよかわ前)
対応エリア:豊川市・豊橋市・蒲郡市・新城市ほか東三河全域
※大和ハウスは大和ハウス工業株式会社の商標です。建物の保証やメンテナンスの条件はメーカー・契約により異なりますので、保証書をご確認ください。本記事の製品情報・期待耐用年数は山本窯業化工の製品資料(2026年10月時点)に基づく目安で、保証年数ではありません。製品の仕様は予告なく変更される場合があります。図は分かりやすく描いたイメージで、実際の色や模様を再現したものではありません。仕上がりや持ちは、建物の状態・立地・色の選び方によって異なります。製品名は各社の商標です。


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