「冬は塗れない」は、半分だけ本当です
気温5℃以上・湿度85%未満という条件を守れば、晴れの日が続いて空気が乾く東三河の冬は、外壁塗装にとってむしろ好条件の季節です。その理由と、冬に依頼するときに業者へ確かめておきたいポイントを、創業70年の塗装店がお話しします。
「塗装は春か秋がいい」と聞いて、見積もりを取ったまま年を越そうとしていませんか。外壁を触ると白い粉が付く、目地のゴムが切れている。そんな傷みに気づいていても、「冬は寒いから塗料が乾かないのでは」と、つい春まで先送りにしてしまう方は少なくありません。
実は、塗装の向き不向きを決めるのは「季節の名前」ではなく、その日の気温・湿度・壁の状態です。この記事では、なぜ「5℃」が分かれ目になるのか、東三河の冬がなぜ塗装に向いているのか、そして冬だからこそ業者の段取りの差がはっきり出る理由まで、順を追ってご説明します。
なぜ「冬の塗装はダメ」と言われるのか
外壁用の塗料は、塗った直後は液体です。そこから水分や溶剤が少しずつ蒸発し、中の樹脂がつながり合って、ようやく外壁を守る「塗膜」になります。この乾燥と硬化の働きは、気温が低いほどゆっくりになります。
寒すぎる条件で塗ると、塗膜が十分に育たないまま次の工程へ進んでしまったり、表面だけ乾いて中が柔らかいままになったりすることがあります。また、冬の朝に外壁へ付く結露や霜の上から塗ると、塗料がうまく密着せず、早い段階でのはがれや白っぽいくもりの原因になります。
つまり「冬の塗装は良くない」という話には、ちゃんとした根拠があります。ただし、問題なのは冬という季節そのものではなく、「低すぎる気温」と「濡れた壁」です。この二つを避けられれば、冬でも塗装の品質は十分に確保できます。
分かれ目は「気温5℃・湿度85%」|塗ってよい日の3条件
多くの塗料メーカーの仕様書や、建築工事の標準的な施工基準では、気温が5℃以下のとき、湿度が85%以上のとき、結露のおそれがあるときは塗装を避けるよう定められています。これを裏返すと、塗ってよい日の条件は次の3つにまとまります。
冬の場合、注意が必要なのは主に「朝」と「夕方」です。日の出前後は気温が下がり、壁に霜や結露が付いています。一方、日が高くなる昼前から午後にかけては、気温が上がり、壁も乾いて、条件がそろう時間帯になります。下の図は、冬の晴れた1日の流れを例にしたものです。
ポイントは、塗り終えたあとも乾くまでの時間を確保することです。夕方に気温が下がって結露が出る前に、その日の塗装を終えておく。この段取りができていれば、冬でも夏と同じ品質の塗膜をつくることができます。
東三河の冬は、実は塗装向きの季節
では、私たちの暮らす東三河の冬はどうでしょうか。豊川市・豊橋市・蒲郡市を含むこの地域は太平洋側の気候で、冬は晴れの日が多く、空気が乾燥します。雪が積もることもまれで、朝晩は冷え込んでも、日中は気温が5℃を上回る日が多いのが特徴です。
塗装にとって何よりやっかいなのは、雨で工程が止まることです。外壁塗装は、高圧洗浄、下地補修、下塗り、中塗り、上塗りと、乾燥を待ちながら順番に重ねていく工事です。梅雨や秋雨、台風の時期は、雨のたびに作業が止まり、乾き具合の管理もむずかしくなります。冬は、その「雨待ち」が少ない季節なのです。
四季をくらべると、冬の位置づけがよく分かります。
春と秋は気温の面では理想的ですが、依頼が集中しやすく、秋は台風や秋雨で工程が延びることもあります。冬は「気温」という一つの条件さえていねいに見極めれば、雨の少なさと日程の組みやすさという、ほかの季節にはない利点を持っています。
冬に外壁塗装を依頼する5つのメリット
条件を守って進めることを前提に、冬に依頼するからこそ得られる良さを整理します。
- 雨で工程が止まりにくく、計画どおりに進めやすい晴れの日が続きやすいため、洗浄から上塗りまでの流れが途切れにくく、乾燥の管理もしやすくなります。足場を立てたまま雨待ちが続く、というストレスが少ない季節です。
- 閑散期なので、日程も打ち合わせもじっくり組める春・秋のように依頼が重なりにくいため、着工日のご希望に合わせやすくなります。色選びや塗料選びにも時間をかけられ、納得してから工事に入っていただけます。
- 窓を開けない季節なので、養生の不便が少ない工事中は窓まわりをビニールで覆うため、窓が開けにくくなります。夏は閉め切りが暑さの負担になりますが、もともと窓を閉めて過ごす冬は、暮らしへの影響を小さく抑えられます。
- 虫や花粉が付きにくく、仕上がり面がきれい夏は乾く前の塗膜に小さな虫が付きやすく、春は花粉や黄砂が舞います。冬はこうした付着が少なく、表面のなめらかな仕上がりにつながります。
- 梅雨・台風の前に、外壁を守る準備ができる冬のうちに塗り替えておけば、雨と風の多い季節を新しい塗膜で迎えられます。ひび割れや目地の切れがある家ほど、春を待たずに手当てしておく意味は大きくなります。
正直にお伝えしたい、冬の塗装の注意点
冬の塗装に向いている点ばかりをお話しするのはフェアではありません。冬ならではの注意点もあり、それをどう扱うかで仕上がりが変わります。
乾燥に時間がかかる
気温が低い分、下塗りから中塗り、中塗りから上塗りへと塗り重ねるまでの間隔を、夏より長くとる必要があります。ここを急いで次の層を重ねると、塗膜の中に乾ききらない層が残り、のちのふくれやはがれにつながります。冬の工事で最も大切なのは、この「待つ時間」を惜しまないことです。
1日に作業できる時間が短い
図1のとおり、朝は霜や結露が消えるのを待ち、夕方は結露が出る前に塗り終える必要があります。日も短いため、1日に進められる作業量は夏より少なめになります。そのぶん工期はやや長めに見ておくのが安心です。
建物の面ごとに乾き方が違う
南面はよく乾く一方で、北面や隣家との間の日陰は、昼でも壁が冷たく乾きにくいことがあります。面ごとに塗る順番や時間帯を変えるなど、建物の向きを読んだ段取りが求められます。
塗料の選び方
塗料にはそれぞれ施工できる温度の条件があり、製品によっては冬用の硬化剤や、低温時の扱い方が定められています。仕様書の条件を確かめ、冬の気温に合った使い方をすることが前提です。
こうして並べると難しく感じるかもしれませんが、どれも「条件を確かめ、無理をしない」という基本を守れば避けられることばかりです。逆に言えば、冬の塗装は、業者がこの基本をどこまでていねいに守るかが、そのまま仕上がりの差になる季節なのです。
冬こそ差が出る|業者に確かめたい4つの質問
冬の依頼を考えるなら、見積もりの際に次のことを聞いてみてください。答えの具体性で、冬の施工をどれだけ理解している業者かが見えてきます。
反対に、「冬でも夏と同じ日程で終わります」「寒さは関係ありません」と、条件の話をせずに即答する場合は、少し立ち止まって考えたほうがよいかもしれません。冬の塗装に向き合っている業者ほど、「晴れても塗らない日がある」ことを最初に説明するはずです。
吉田塗装店では、下塗り・中塗り・上塗りの各工程と、実際に使った塗料缶を写真に収めた完了報告書をお渡ししています。冬の工事では特に、乾燥の時間をきちんととったうえで塗り重ねた記録として、安心してご確認いただけます。
冬に塗るなら、いつ動き出せばいい?
冬の着工を考えるなら、秋から初冬のうちに点検と見積もりを済ませておくのがおすすめです。外壁や屋根の傷み具合を確かめ、色や塗料を決める時間に余裕があれば、天気の良い時期を選んで落ち着いて着工できます。
春は気候が良い分、依頼が集中しやすく、希望の日程が取りにくくなることがあります。「春になったら」と思っているうちに梅雨が近づき、結局その年を見送ってしまう、というお話もよく耳にします。
特に、次のような傷みがすでに出ている場合は、春を待つより冬のうちの手当てを検討してみてください。
- 外壁を手で触ると、白い粉がはっきり付く
- サイディングの目地のゴム(シーリング)が割れている、やせて隙間がある
- モルタルの壁に、細いひびが何本も入っている
- 北側の壁にコケやカビが広がってきた
年末年始のお休みやご家族の行事も踏まえて、無理のない工程を一緒に組み立てます。工事の時期だけでも、まずはお気軽にご相談ください。
「外壁と屋根は、家を守る鎧です。」
鎧は、季節を選ばず手入れできてこそ、家族を守り続けられます。冬だから塗れないのではなく、冬だからこそ条件を見極めて塗る。晴れていても条件が整わない日は塗らない。その判断を積み重ねることも、私たち職人の大切な仕事だと考えています。
- 昭和30年(1955年)創業から70年。豊川市を拠点に、施工実績は6,000棟以上
- 国家資格の一級塗装技能士が7名在籍
- Googleクチコミは4.8点・114件(記事作成時点)
- 工事内容に応じて5〜10年(最長10年)の保証書を書面で発行
- AGC(旭硝子)ルミステージ、ガイナ(日進産業)の認定塗料を取り扱い
- 下塗り・中塗り・上塗りと塗料缶を写真で記録した完了報告書をお渡し
- ドローンを使った屋根診断を無料で実施
この冬の塗り替え、まずは「塗れる状態か」の確認から
外壁の傷み具合と、冬の着工が合うかどうかを無料で診断します。
見積もりだけ、時期の相談だけでも大歓迎です。
株式会社吉田塗装店 愛知県豊川市光明町1丁目6-1(マチニワとよかわ前)
対応エリア:豊川市・豊橋市・蒲郡市・新城市ほか東三河全域
※本記事の気温・湿度の数値は一般的な目安です。塗料ごとの施工条件はメーカーの仕様書により異なります。実際に塗装できるかどうかは、建物の状態とその日の気象条件を確認したうえで判断します。図は一般的な傾向を示したもので、すべての年・地域にあてはまるものではありません。Googleクチコミの評価・件数は記事作成時点のものです。


お問合せフォーム